★ 封印解除シリーズ 第7回 ★「家」という世界最古のシステム|3000社が語るもの

こんばんは。そして、こんにちは。
ヒクシポワタの橋本と申します。
封印解除シリーズ、第7回です。
前回は「それでも残った地下水脈」の話をしました。
あれだけ削られたはずなのに、世界は今も日本に驚いている。
削れなかったものが残ったから、というお話でしたね。
そして前回の最後に、こうお約束しました。
「次回は、その水を絶やさなかった仕組みの話をします」と。
今日は、その話です。
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少し前の話をさせてください。
うちは自然食品のお店をやってますから、
老舗の食品メーカーさんや農家さんとお付き合いがあります。
何百年も続いている会社って、どこか空気が違うんですよね。
社長さんと話すと、やたら「先代が」「うちの家では」という
言葉が出てくる。
最初は「歴史自慢かな」と思っていたんです(笑)
でも、ある時気づいた。
これは自慢じゃなくて、設計図の話をしているんだ、と。
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日本には今も、創業100年を超える企業が3万社以上あります。
創業200年超えになると、約1,300社。
創業500年を超えると、世界でもほとんどが日本企業です。
世界最古の企業は、日本の金剛組。
578年創業。
聖徳太子の時代に四天王寺建立のために呼ばれた、
宮大工の一族です。
今も大阪で現役で社寺建築をやっています。
玉垣にその名前が刻まれている。
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ここで大抵の人は「すごいな、職人の技術が続いたんだな」
ってなるかもしれません。
私の場合はここで「なぜ続けられたのか」が気になってしまうんです。
技術だけで1400年は続かない。
そこには別の仕組みがあったはずです。
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その仕組みが「家」というシステムです。
少し脱線しますが、私は以前に「家系図」を自力で作ろうと、
原戸籍をたぐり寄せ、最後は現地まで行ったことがあります。
私は大阪で生まれ育っていますが、先祖を辿ると栃木県壬生という
場所でした。(日光東照宮の玄関口と言われているそうな。)
郵送とかで、現地の原戸籍が、取り寄せられるんですよね。
たぐれば、江戸時代くらいまではすぐに出てきました。
(日本の戸籍すげ~)
で、その先はもう分からない。原戸籍の住所は古いものなので
今の住所がどこになるのか分からない。
本家を辿れるかも? それには、戸籍の先を見ないといけない。
過去帳じゃ~ \(^O^)/ てなわけで、現地へ向かいました。
幸運にも現地の方に聞いたら、原戸籍の本家の住所は今も同じ
通称になっていて、ある程度の場所が分かりました。
その近くのお寺でご住職にお目にかかれたのですが、
「個人情報の観点から、お見せできません」。
私の家系図製作の道はここで終わりを迎えました。
(あきらめてませんけどね(^0^))
話し、戻して。。。
日本の「家」は、今でいう家族とは、まったく違う概念です。
現代の「家族」は血のつながりが前提ですよね。
でも「家」は違う。
「家」は、機能を持った社会単位です。
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具体的に言うと、こういうことです。
たとえば江戸時代の職人の「家」。
息子が生まれたら跡継ぎになる、というのが現代の感覚ですよね。
でも「家」のシステムでは全然違う。
息子が商才なかったら? 婿を取る。
娘しかいなかったら? 養子を取る。
優秀な弟子が出てきたら? その弟子が「家」に入る。
要するに「血」より「能力」が優先されていた。
家の機能を次世代に渡すことが目的だったから。
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もうひとつ、現代人が見落としていることがあります。
江戸時代の労働の感覚です。
今は「自分で稼いだお金は自分のもの」が当たり前ですよね。
でも「家」のシステムでは、働いた対価は
「家」に入る んです。
個人に渡すわけじゃない。
「家」全体が豊かになることで、家の中の全員が守られる。
これ、現代風に言うと……。
持株会社みたいなものです。
個人株主が稼ぐんじゃなくて、持株会社が機能して、
その配当で全員が生きている。
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さらにもうひとつ。
姓名の継続という概念があります。
「田中家」の当主が死んでも、「田中家」は続く。
当主が変わっても、「田中家」の人間関係・信用・契約・
ブランドは引き継がれる。
これ、経営者の視点で見ると、ものすごく強いシステムです。
個人が死んでも、法人格が続くのと同じ構造。
江戸時代に、すでにそれを「家」というシステムで実装していた。
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だから金剛組は1400年続いたんです。
技術の話じゃない。
能力ベースの継承・家への帰属・名義の継続。
この三つが組み合わさって、個人の寿命を超えたシステムに
なっていた。
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ここで少し立ち止まって考えてほしいのですが。
世界の長寿企業トップ10を調べると、その大半が日本企業なんです。
ヨーロッパにも老舗はある。
でも日本の数には遠く及ばない。
なぜか。
西洋の事業継承は「財産」を渡す発想が基本です。
でも日本の「家」は「機能」を渡す発想だった。
財産は減るが、機能は育てられる。
この違いが、1000年単位の差になった。
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そしてここが今回一番大事なところです。
この「家」というシステム、戦後に解体されているんです。
家督制度の廃止。
相続税の導入。
個人情報保護法による過去帳アクセスの遮断。
どれも単体で見ると「合理的な近代化」に見える。
でも全部並べると……。
「家」という世代を超えたシステムを、
個人単位に分解する施策が、同時多発的に
起きている。
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意図があったかどうか、私にはわかりません。
でも「結果として何が起きたか」は言えます。
3代で家が潰れる構造になった。
次回は、その仕組みを数字で見ていきます。
「相続税と家督廃止|3代で歴史が消える仕組み」
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